疲れて帰ってもバクは

バクとオレ

疲れて帰ってもバクは 散歩を待つ
今日は許せ とおべっか使ってみたところで 意味はなし
11月になる前に 夜中の散歩でもしましょう
まだ葉は緑 街灯の光に艶やかに
笹は小さな風に音をたてている そんな静かな夜
当然のように誰もいない 二人だけが歩く
何か途方もなく 大きい夜に包まれているのか
小さな戯言が次々に消えてゆく気がした



夜の町の森