日曜日のいろんな空

広大な虚

日曜日にはいろんな空がある
路上生活者の上に狭く 長く輝く空は
一瞬の日溜まりを落とし 彼の瞳を開けさせる
普段は吹きすさぶ風を遮る段ボールの中から出ようとしないけれど
この一瞬は土の上を舞っている


廊下の突き当たりの小さな窓から もっと小さな空が見える
建ち並ぶ住宅を 優しく押しつぶさないように輝く


広大すぎて虚ろに感じるのは 空き地の空だ
この側を歩く時 虚の柱が見える
空に向かって どこまでも高く 虚の柱があるのだ
だから 空き地には入れない


狭い空


日曜の空