カルミンを見つけた

カルミン

スーパーの菓子売り場が好きだ 
そこでカルミンを見つけたら 夢が膨らんだ
大金があれば菓子を全部買って 駄菓子屋のじいさんになりたい
別に売れなくてもいい 自分で並べて眺めているだけでいい
あの駄菓子屋のじいさんは人攫いだから行くな と
評判が立つくらいが好ましい
生意気なサッカー坊主は相手にしない
紙相撲と野球ゲームを愛する子供には ラムネをただであげよう
この自由と偏見に満ちた老後 カルミンをかじりながら思い描いていたら
明日 父を風呂に入れる日なんだ と目覚めた




カルミンとラムネ