じじジミをさすりながら

じじジミをさすりながら 晦日をむかえる
昨日は父親を風呂に入れた
枯木のような足を洗いながら 泡立たない石鹸に少しいらついた
冬の寒さで眼鏡が曇り 指が見えなくなった
掃除はほとんど彼女がしてくれた
小さな机の上を片付けているうちに 全てがきれいになっていた
手際の良さは 百倍である 感謝 感謝
おかげで 今じじジミをさすりながら 晦日をむかえている と
いうわけだ
あっという間に年はあけるのだろうが じじジミは増えてゆくばかりか




じじジミ