屋根の上のツーさん

hirobumisuzuki2006-01-30

屋根が残り少ない。
みんな屋上になってしまって、寝転べる傾斜のある屋根が減っている。
子供の頃、そこでブラボー火星人が放映されるまで過ごした。
何度も衛星や帚星も見た。    たまに、
ハーモニカも吹いた。
おかげでズボンの尻は磨耗して、透けてしまうほどになった。
屋根にのぼるのに梯子はいらなかった。
物干台からムササビのように飛ぶ。
いつも屋根伝いに来る年上の友人、ツーさんがいた。
彼を地上で見たことがない。
ひょっとしたら彼はいなかったのかもしれない。