リハの日の朝は

高架下の靄

リハの日の朝は 靄で霞んでいた
散歩に出たときはまだ見えていた標識が
あっという間に見えなくなった
明らかに 海の方から 舌のようにやってくる
生暖かい空気が 止まって動かない
そんな日のリハだからか 滅多にやらない曲ばかりだからか
進み具合が芳しくない が
そこは 30年という経験か なんとかしてしまう
昨日失敗したから 本日の弁当は中華丼弁当
味わってる余裕もなく 流し込むが 食は遅いし細い
それでいて夜中に冷や汗かいて貧血になる
コーンフレークとミニトマトをひとり がむしゃらに食う
至福の時 って 実はこの時なんじゃないのか と思う
牛乳とミニトマトが身体の筋にしみ込んで行くのを感じて
一日が終わった