無事転院

案外しっかりした足どりで 築地に立つ
ぎんぎんの残暑だ
大森の決して新しいとはいえない病院へ着く
賑やかな六人部屋 しかし
親父は 痰出しで賑やかなだけ
窓際ではないから 双方はカーテン でも
テレビはあった
随分と顔色も良くなっているし 手足も温かい
ここで なんとか物を食えるようになれば
汚い自宅に戻れる っていうことを
わかってるんだか わかってないんだか
どっちにしろ 湾岸道路を突っ走らなくてよくなった
ということ
少し ほっとした母と次男は スーパーで鰻を買った