許して旅行

神社のオレ

罪深き旅行 伊豆は待っていてくれた
つかの間 頭のあちこちにある締め切りを忘却 できるか
と 思ったら いえいえ 無理
どっかで考えている
トンネルに突っ込むと しばらく何も見えない
が 少しずつ 濡れた壁や 煤けた灯りが見えてくる
浜辺に座ると 日陰を探す
濡れた足に砂がつくのが 嫌だ 鳥肌がたつくらい
だから二十年以上この旅行をしているが 海で泳いだのは 四回くらいか
ひとりで 漁師村をウロウロする
神社の蝉がうるさい 
早く 帰れ と 啼いている





ひとり浜辺で



神社の曲がった木