サイドミラーに過ぎるいつもの一日

ふと エンジンをかけてすぐには走りたくなかった
煙草を一本吸ってから 駐車場を出ることにした
別に特別な意味はない 
この小さな小部屋に少しじっとしていたかったんだろう
そのうち 開けた窓から忍び込んでいた外気の冷たさに耐え切れなくなって
キーを回して アクセルを踏み 家路についた
サイドミラーにいつもの一日が過ぎる
ありきたりの風景 その空は魅力を発散しない
そして そう感じると ハンドルを握る手も粗忽になる
タイヤが空回りして マンホールの上を滑った


サイドミラーに過ぎるいつもの一日