ice bass

ice bass1

きみの家のこのベースで 何を弾けばいいのか
始めはカラカラといい音を出していた
ゆっくりと数十分かけて 原型は定かでなくなって
そして最後は骨だけになり アイスコーヒーもうすくなった
けれど 口ずさめば いろんなメロディが出てくる
水さえあればこのベースが出来るように
静かに横たわると朝が来て 窓の外はカラスを燃やすように暑いのだろうが
ここはいつまでも ベースをゆっくり溶かして行く空気が
ぼくたちを包んでいる


ice bass