2007-11-12 朝帰りの男達 この町の朝帰りの男達はみんな ぶつぶつ独り言を言っている 始発のバスを待ちながら ベンチがあるのに座りもせず 携帯電話を持っている風でもなく よれよれの上着のポケットに手を突っ込んで 冷たくなった空気に何か言うように ぶつぶつ ぶつぶつ まだ 吐く息は白くないから ぶつぶつはすぐに消える もっと寒くなったら この町中 朝帰りの男達のぶつぶつでいっぱいになるのか 負けてはいられないと ぶつぶつ言おうとしたが 歌になってしまった 素っ頓狂な歌に 今度録音しよう 11月の水溜まり