2006-01-01から1年間の記事一覧

氷を切る男

その日も 男は氷を切っていた ホストらしき客二人に 時々 刃をむけて 彼の手のひらで 少し角が溶けた氷は 旨い きつい酒も丸くなる 前に来たとき 調子に乗り 飲み過ぎて この店の階段から転げ落ち 外の自転車を数台倒した 今日はこの氷をよく噛みしめて 飲む…

終わった

終わった ような気がする 突然の涼しさが 終わりを告げている 静かな乾杯をして 少し酔ったら この夏の出来事が 脆い壁のように ぽろぽろと 崩れて 消えてゆくのを感じた あと三日も経てば 記憶にはなにも残らないんだろう 幸せなことだ 終わりの乾杯

終わってなんか  いない

終わった と思ったら 終わってなんか いなかった 続々メーリングリストに書き込まれている から 書き込む 曲順 やら クレジットやら やら やら 前のアルバムでヒンシュクをかったので 喧嘩上等は避けることにした 考えてみれば 六人六様 自分の意見を通そう…

終わる

ひとり減り ふたり減り そして三人になった さばっと 終わりをむかえた 最後の歌は 流通センタービル5階の 道端 声を張りあげても 闇が吸い込んでゆくようだ 身体は疲れているんだか いないんだか 正直に言ってくれない でも 帰るといつも 顔も洗わず ベッド…

撮影に慣れろ

ドキュメンタリー映画 フジテレビドキュメンタリー と 目の前で最近 ずっとカメラが回る きったねえカッコして おいそれと出かけられない不自由さ ま 考えてもあまりカッコは変わらない と気付いた もっと変わらないのは 顔だ 今日は雑誌のカメラが入ってい…

書き終えた‥‥

今日の21時最後の詞を書き終える で メールで送る 22時半カツ丼テイクアウトして スタジオへ いろいろ修正 みんなで修正 仲良く修正 して 歌を録るが また 早口で難しい それはそのまま コーラスも難しいということ 朝になった でも 少しほっとした 最後に出…

一年ぶり

一年ぶりに エンジニアのHくんが来た 自分の曲と クジラさんの曲のデータを渡す しかし 髪伸びましたね 年下ではあるけれど 先生なのだ 今回のアルバムのことは10% あとの90%は個人的にいろいろ教わる metrotr-on-lineのmixの加減とか いろいろ 本を読むよ…

難しい歌

実に難しい歌だった とにかく早口だ 舌が回らないよ でも クジラさんのベーシックに合わせてだったから なんとかなりました 自分で書いたのに 言葉が身になんかつていない というのも 困りものだが 曲は岡田さんで ベースも難しかった これをライブで出来る…

モダンミュージックだった

モダンミュージックのマスタリングに立ち会った なかなかグッと来る低音 のびる高音 6ミリのマスターテープはいい音を貼り付けたままだった 音楽が先を見ずに 突っ走っている そこが妙に新鮮だったりして すでに自分の、または自分たちの音楽として聞けない…

許して旅行

罪深き旅行 伊豆は待っていてくれた つかの間 頭のあちこちにある締め切りを忘却 できるか と 思ったら いえいえ 無理 どっかで考えている トンネルに突っ込むと しばらく何も見えない が 少しずつ 濡れた壁や 煤けた灯りが見えてくる 浜辺に座ると 日陰を探…

九月だ

九月なのに 八月が遅れている すいませんね なにしろ いろいろやってるもんで metrotr-on-line 2006 august MioFou は 九月十五日までには 必着するので お待ちください で もう九月 metrotr-on-line 2006 september をやらなくちゃ 降りてくるのを待ってい…

無事転院

案外しっかりした足どりで 築地に立つ ぎんぎんの残暑だ 大森の決して新しいとはいえない病院へ着く 賑やかな六人部屋 しかし 親父は 痰出しで賑やかなだけ 窓際ではないから 双方はカーテン でも テレビはあった 随分と顔色も良くなっているし 手足も温かい…

転院決まる

築地から大森へ まるで河岸のように 転院決まる 親父は手を合わせて ありがたや だと そんなに自宅が嫌なのか ま 本人が安心するならば それでよい おまえが来ると痰がひどくなる と書くから なんで と聞いた ら 嫌だから そう書かれても なあ 煌めく汐留の…

うどん組

一行5人はタクシーにて うどん巡り 四軒は行きたかったが 飛行機の時間もあるので二件で諦める 毒針兄弟は数年前 テレビ収録で 二日間で八軒くらい回った 昼一時半に終わる製麺所のうどんはうまかった 一面畑で ぽつんとあるほったて小屋のうどんもうまかっ…

四国上陸

初の四国上陸 着陸の瞬間死んだかと思った 寝ていたところに 下手なパイロットなのか 衝撃がすごかった 息絶え絶えに降り立つと とにかく 暑い 会場までバスに揺られること 1時間近く ぽっこりぽっこりした山ばかりの景色 いいところではある バスから降り…

ハモニカ熱演

クジラさん曲を録音 なかなかサイケ&フラワー&アートだ みんなでパーカッションを一気に録る が いいとこは持ってかれて 残り物のフィンガーシンバル くそっ と思いめちゃめちゃに叩きました それから岡田さん曲のハモニカ 熱演であった 座っては吹けない …

白い風

白い風が吹いていた いくつもある病室の窓や扉は開け放たれて 白い風が 天井低く吹いていた 午前中 母親と見学した老人病院 まだ彫られたばかりの地蔵のような顔をしたおばあさんが エレベーター前に 車椅子に乗っていた 自我を失いながらも 生き続けている…

またまたリハーサル

あっという間のリハーサルだったから 写真もない こんなんで大丈夫か?というリハーサルだけど 音はでかい 今回の四国の演目に 譜面や歌詞はいらない つまり動けるということ かなり ロックだ いやいや 普段動かない人間が そう簡単に動けるとは思えない い…

鼓膜が‥‥

久しぶりの飛行 離陸は上々 しかし 羽田に近づいて 高度を下げ始めると きた 強力な耳の痛み ひとりもんどりうっているというのに みんなは平気なのか 不思議だ 鼓膜がパンパンになっては プシューっと 音をたてて 元に戻る それの繰り返し 徐々にひどくなる…

北海道は曇り

北海道は曇りで とても涼しい 石狩は 砂だらけの大地 寝っ転がるように 草が生える テントがいくつもあって 夢みがちだ 海にに向かって 低音が響く プレハブ楽屋 緑のテント

練習

夏フェスへ 練習 練習が好きか と問われたら 嫌いだと答える 白井さんはもっと嫌いだ 鈴慶さんは 好きとか嫌いとかいうより しないと気が済まない 人それぞれである 今は 練習と本番をどのくらい変えようか と思って 練習する まずは身内をドキッとさせてか…

深い駅

この駅は深い しかもこの季節 人がいない 特に 下ろうとすると 地底が 体を引っ張るようだ 遠く 下の方で 電車が走る音がする じっとしていれば ホームに到着するのに 少し不安になる たった今 蝉の声を聞いてきたというのに この光景ですっかり忘れてしまっ…

とにかくお知らせ更新

metrotr-on-line 2006 august Mio Fou マスタリング終了 が 工場は盆休みであった まあ しかしできました 八月中にはお届けできますよ 何故か白いポット

オレの出番だ

本日はミオフー締め切り録音 だらだらと残しておいた 歌とギターとベースを録る 本来ならば 今日までにやっておくことではあった が そこはこの性格 尻に火がつかないと 何もしない ニュース好きであるから テレビを見ちまう 高校野球も好きだから そのダイ…

通り雨の後の通り

通り雨の後の通り 乾いてゆく街の肌に 数秒間 意識を奪われる 高架とビルの間の 空の青は遠く 雲は白い もし ここで 目を閉じれば この景色を永遠に ただれた網膜に 焼き付けて コンクリートの橋柱に 粉みじんになるのか と思うと より清々しくなった 最近 …

なんか広い

本日の録音はいつものように 平和島のパン屋さん待ち合わせがない ということは クジラさんがいないということ 朝から ゆっくりした梅干しの話とか 聞けないわけだ 少々安心しながら 少し淋しい気がするのは なんなんだ やけに広く感じるスタジオで 今日は …

また走る

行ったり来たり とにかく走るしかない 良くなったり 悪くなったりに 一喜一憂している暇はない 同じ景色の中 今日も 走った しかし 走っているうちは 安心なのだ ふと この道を走らなくなる日が来るのか などと 頭をよぎるけれど 一瞬にして 青い水門から 東…

撮影

ドキュメンタリー映画の撮影 音楽スタジオに 照明機材やカメラが入り ものものしい雰囲気 昨日の音楽に画をつける 今日は チョイ悪というより かなり悪な感じでいこう と 計画したが 成功だったろうか 少し不安だ 鈴慶が言うには バカなナルシストにしか見え…

工場音とともに

工場音とともに 録音する 映画の最後を飾る 音楽だ バラバラでありながら 妙に求心力を持った音 いつ壊れるかわからない バンドの音 適当であり いいかげんでもある のに 粘着力は相当なもの どこに付こうというのか 場所もないのに でも きっと こうして30…

自分を観る

ドキュメンタリー試写を観る ベース弾きなのに ギターばっかり弾いている まあいいか 人はそれぞれ感じ方が違うのは当たり前 いい人間なのに 悪者に見える それも まあいいか 平凡よりいいかもしれない やっと夏が来た運河沿いの ビルの中 やけに キンキンと…