真冬の反射

メトロトロンの今年 大きな決断をしに走る しかし その前に大工さんの手術の説明を聞きに 病院へ行った 腕の動脈と静脈をつないで 静脈を太くし 血液透析の準備をするシャントの手術だ 「あなたはご家族の方ですか」と問われ 毎回一瞬口ごもる で 「一緒に住…

涙のベースを弾く

MONOマガジンの取材だという MONOにこだわる方でないので 恐る恐る行った かしぶちさんも一緒ということで 少し安堵 ビンテージのドラムとベースを 叩く弾く姿を撮る ちゃんとした撮影スタジオで ブッチー&フーはフリー・ミュージックを演奏 ドラムはいい …

イヤミ天国 発見

わが青春のイヤミ天国発見 物干し台の下の小屋に夕方になると集まって 黙々と週刊漫画を読んだ小学6年生 米屋のプラッシーを飲みながら フキダシの中をウロウロしていた ひょっとしたら 今のスタジオはその延長線上にあるのか 狭くても居場所を確保すること…

よかった

父は2階で天皇のように横たわり 3度の流動食と ホットコーヒーをスプーンですする 母は突然ひとり食事になった ので 心配で ちゃんと食っているかい と言うと にこやかに 「うな丼を食べたのよ」 と来た 食事制限者をいままで前にして 我慢していたらしい …

果てしなく 通う

果てしなく通う場所 病院 同居している大工さんを連れて 行く 明後日から入院が決まる 主治医はこっちの顔しか見ないで話すし 手続きの書類やらもみんな抱え込んで 持ち帰る 杖を突きながらそっと天を仰ぐ姿は 絵にならない そういえば彼は去年 4回も入退院…

第二初詣

神田明神 湯島天神へゆく 途中 神田川をダルマ船が通った 手も足も出ないダルマ 曳航船に曳かれながら 川下に流れるように 聖橋の下を通る 神田明神の甘酒は美味いが 川崎大師の方がずさんで 甘く この身には合っているかな と思う 湯島天神では 大阪焼きな…

川崎大師へ

初詣である ここんとこ毎年川崎大師へ行っている 昔 おみくじで 大凶を引いた だから おみくじは引かない 大凶より悪いのに大悪というのがあるらしいが 1度引いてみたいもんだ とも思う しかしなるべくあっさりと 神や仏とかからは遠いところにいたい だから…

対岸

無理やり東京を区切るように流れる 多摩川の淵に立つと 暗い対岸が見える 河口が近いから川幅は広く 対岸は遠い 川上の彼方に陽は沈み 雑草の中 足は知らぬうちに淵を越え ぬかるみに入りそうになる 川坊主とかまいたちの声が聞こえた 新年おめでとさん 対岸

Bulletin on metrotron 2008 も

つん して下さいね。

じじジミをさすりながら

じじジミをさすりながら 晦日をむかえる 昨日は父親を風呂に入れた 枯木のような足を洗いながら 泡立たない石鹸に少しいらついた 冬の寒さで眼鏡が曇り 指が見えなくなった 掃除はほとんど彼女がしてくれた 小さな机の上を片付けているうちに 全てがきれいに…

忘年会ライブ

空き時間が家に帰れるほどあった が もよおした ここでするのは忍びない と 冬空の渋谷の町へ出る が いいアイデアは浮ばず まだまだ余裕で喫煙可能な喫茶店に入る しばし考える ここで失敗した ホットコーヒーと煙草は便意を急速に誘う がぶ飲みして外へ出…

本番直前の暗記

この人は勉強熱心である 車の助手席でも 道端で待っている時でも 片時も歌詞カードと譜面を離さず じっと 予習している それを見ながら バカ話をしかけて運転するのが好きだ 何だっけ? と聞かれて めちゃくちゃを教えるのが役目 しかし 本番には強い みんな…

イヴの夜は

口をきかない父もいない 夕方になると声が大きくなる母もいない ほとんど寝ているが時折 バクとパンを食う同居人の 大工さんもいない ふたりだけの夜だった 喧噪の街なのに ここは静か バクがいないのが少し淋しいが そうもいかない やさしい 固いケーキを食…

四日目 最終日

リハ最後の日だ 明日はその後の二日間のため 完全休養 大体 休養して練習したことを忘れてしまう きっと 今回もそうだと思うけれど そこをどう楽しくやるか であるだろう 間違えるな と言っても人は間違える どんな風に面白おかしく 誤魔化すか それを見ても…

三日目

徐々に休憩が多くなってきた 明らかに疲れてはいる けれど 指は無理やり動いてしまう 自宅から近いスタジオで本当によかった 帰ってパソコンの前に座り 更新しようと思ったら 居眠りして椅子の上から 前に落ちた 膝からだったので大事にはいたらなかったが …

二日目

案外 昔の曲は覚えているもんだ と思ったが あまり言って本番で間違えるとなんなので控えましょう 中途半端に昔の曲は全く脳汁とともに排出されてしまったようだ それはゼロからの挑戦となる まったく 脳はよくできている そうやって負荷をかけて ふやけない…

最初の練習

今年初めての本格練習は ソロコーナーから アンプの匂いやら 弦の光が心をぞわぞわさせる 第一声は鈴木慶一の歌だった 転がしのモニターから 昔のような艶はないが 少し投げやりな しかし捨ててない声が聞こえてくる 次々と六人出し物の練習 というか 披露 …

そして

ツキヲミタ マンマルノデカイツキハ ヤサシク セナカヲオシテクレタ ツキミル

さっき 流れ星を見た

さっき 流れ星を見た 11日で10歳になった愛犬バクと 10歳といえば 人間で70から80歳くらいか そうは見えない じいさん犬を散歩させている人間も 11月2日でじいさんになった 歌なんか ひょいひょい歌っている場合じゃねーぞ って 流れ星は戒めに来たのか と…

オレのゆたぽん

my yutapon

練習 その壱

政風会の練習だ といっても二人きり コーヒー飲みながら スナック食いながら 弦をはじく 1曲やっては一服 なかなか進まない なんでだろう と思ったら 1曲にすごい体力を使っている 椅子の座り心地も悪い キュウキュウ鳴る 目の前の机は小さすぎて 譜面や歌…

Bulletin on metrotron 2007を

ツンして下さい media reminder など いろいろ新たな情報が‥・・・。

ドノヴァンの朝

ガレージが狭い 2年以上前ガードレールにぶつかって 廃車にした車だったら 楽々駐車できたのに 今の車は鼻先がとび出る 傍に立つ電柱からは辛うじてはみ出てはいないけど 真上の電線から鳥は糞をたれ ボンネットは油絵のようになる 朝 車内のCDを整理してい…

先を越される

ビルの中の釣れない釣堀で 火がついて 釣りに行く 本物の川魚を やっぱり釣りたいので管理釣場へ 中央道に鮮やかな白い富士 幸先はかなりいいんじゃないか とワクワクする 朝8時に到着するや否や 買ったばかりの毛ばりに糸を通そうとするが なにしろ遠視乱…

ビルの中の釣堀

こんな近くに釣堀があるとは 知らなかった しかも ビルの中に しかし糸をたらしてみても 生命体を感じない黒い水だ 泡も浮いてこないし 水面が揺れることもない 芋団子の練り餌は溶けもしないで そのまま ウキにいたっては 土に刺さったように浮いている こ…

廃棄場の夜明け

川辺の廃棄場にも 夜明けが来る 随分と遅くはなったけれど 東の空は赤くなる ここでよく鳴いていた白い鶏は 確実にいなくなった 歌で天国に送ってしまったからか 気になって最近はここを散歩道にしている が 歌を作ってからというもの 姿を見ない あのジワジ…

朝帰りの男達

この町の朝帰りの男達はみんな ぶつぶつ独り言を言っている 始発のバスを待ちながら ベンチがあるのに座りもせず 携帯電話を持っている風でもなく よれよれの上着のポケットに手を突っ込んで 冷たくなった空気に何か言うように ぶつぶつ ぶつぶつ まだ 吐く…

宙ぶらりんな思い出

夕方起きて 障子を開けたら もうザクロは腐りかけていた にもかかわらず てっぺんの枝にしがみつき げたっぴーを出しながら揺れている 早くなんとかしてあげなければ と思うが ここ二三日天気が悪い ふと 広い廊下の天井を見上げたら ランプがぶらぶら吊り下…

猥雑な町

いつも車の中から眺めるこの景色 灯りが淀んでいる この不思議なT字路には 猥雑だがどこか力がみなぎっている 淀んだ灯りの上に 突っ走る電線 またその上には 澄んだ11月の夜空がある しかし 車から降りて身を投じる勇気がない ただ きみを待つだけに ここ…

インストアライブ

こういう機会がないかぎり 日曜の新宿に足を踏み入れたりはしないだろう でっかいギターを背負ってホームを歩くのは 大変だった 何人もの人をホーム下に突き落としそうになりながらも 辿り着く この町がこんなに膨張してしまったのはいつ頃だったんだろう 10…